確かにそれは否めない。 幼かった自分にサガは色んな事を教えてくれた。 そしてそんな彼を自分もずっと慕ってきた。 知性と優しさに彩られた端正な顔と品格。流れる銀の髪と全てを見透かす様な瞳。 それはミロとは違う美しさだとカミュはずっと思っていた。 性格、思考や行動は真反対に位置してるといっても過言ではない2人にも、共通点がある。 それは自分を見て、『とても綺麗だ』といってくれる事。
2人の方がよほど綺麗と思うのだが。 カミュがぼんやりそんな事を考えていると、サガが自分の髪に触れてきた。 「!!」 「ピアスが・・・取れてしまいそうだ」 髪を掻き分けて耳に触れる。 「素晴らしい舞台だが、欲を言うなら今夜はお前の歌も聴いてみたいよ、カミュ」 「・・・サガ?」 何を言いたい? 「シイィ・・・・黙っていて」 耳たぶを指先でつまんで、そのまま・・・ 「・・・っん!!」 サガが首筋に軽いキスをした。 |