夏休み子供劇場2005 -その3-
「たっだいまー」

学校(?) から元気にリアが帰って来ました。

「おかえり、なんかお前いつもに増して元気だな?学校で何かいい事でもあったのか?」

「え?!・・・べ、別に何もないよ!!」

するどい突っ込みに少し慌てるリアと、こんな時だけカンのいい兄です。が。

「そうか。あ、街に買出しに行くけどお前も付いて来るか?」

忘れっぽい・・・いえ、切り替えが早いのも兄です。

「う・・ん、でもすぐ宿題しなきゃ・・・」

「え?宿題?!・・・どうかしたのか?!お前!!頭でも打ったのか?!」

ロス、実の弟に酷い言い草です。ですが、よく知りえているとも言えます。さすが、次期教皇候補です。

「何だよー、兄さん、俺だってタマには頑張るんだよ。」

「そ、そうなのか?じゃあ邪魔しちゃ悪いよな、いいよ俺だけで行くから。頑張って宿題しろよ。」

「うん、行ってらしゃい」


・・・・バタン。


「あーっ、びっくりした。兄さんはもう少し別の点を色々気がついたらいいのになぁ・・・」

『弟よ、お前も五十歩百歩だ』という突っ込みは置いといて。

「でも今年はラッキーだったよなー。」

と1人宿題分担の事を思い返します。

「でも『生き物研究』って何しようかな・・・う〜ん。そうだ!とりあえず遊びに行った先で何か見つけよ-っと!」

遊びも宿題も既に一緒のアイオリアです。とりあえず虫かごと網を持って家を出ることにしました。


そして一方・・・


「やっほー、カミュ!」

「!?!」

「あははっ、遊びに来たんだ」

「な、お前!宿題はどうした!」

「『自由研究』の事?あんなの楽勝じゃん」

「言っとくが、お前、自分のレベルで研究するなよ。」

「ん〜、一応その事は考えてたんだ。やっぱ、ヘンなの出しちゃヤバイよなぁ」

「ヤバイどころか、お前ムウとシャカと教皇からどんな目に遭うか判ってるな。」

「う・・・」

「私もお前との付き合いをやめるぞ」

将来の先生はアメとムチの使い分けを判ってます。

「え!!!そんな〜っっ!!」

「だったら、真面目に宿題を始めろ。」

「ねえ、じゃあここで宿題してもいい?」

「え?」

「ほら、相談にのってよ。皆の迷惑になっちゃマズイし」

ミロも負けてません。カミュの事に関しては計算ではなく本能が働いてます。

「・・・まあ仕方ないな。その代わり関係のない事を話すなよ」

「はいはい」

「返事は1回」

さすがしつけに世界一厳しいといわれるフランス人です。

「はーい」

しかし対応するのは自分に都合のいい考えをするギリシア人です。

そして次回はインド人に見えないインド人と謎のジャミール人の様子です。

続く・・・