夏休み子供劇場2005 -その5-(花火大会:前編)

「よし、今夜は聖域花火大会を開くぞ!」

「は?」「今度は何と?」

ロスとサガが同時に聞き直します。

「夏といえば花火であろう!中国から火薬も沢山取り寄せた。取り敢えず雑兵に総出で作らせよ。」

「・・・・あのぉ教皇、いくらなんでも、そのような事に雑兵を動かすのは・・。」

「おお、そうだな!では出店も出すといたそう!確かに花火創りだけではな。雑兵もみな楽しめるであろう。」

「いえ、そういう事ではなく・・・。」

「さあさあお主らは子供達に伝達せよ!皆喜ぶに違いないぞ!!たまには息抜きも必要だ」

1番息抜きをしているのはアナタです。と2人は内心思います。

「・・・さて・・と、伝えに行くか、サガ。」

兄は結構順応します。

「・・・・・(怒)」

***

「という事で今夜は花火大会だ!」

「出店もあるので皆出席するように」

ロスとサガの言葉に子供達も嬉しそうです。

「へ〜、たまにはいいイベントもするんだな」

デスも楽しそうです。

「わーい!」

「ね、ね、俺金魚すくいやってみたい!」

大喜びなリアとミロ。

「大変ですねぇ、お2人に同情しますよ」

ムウが年長2人につぶやきます。

「これも教皇命令だ、尻拭いは仕方のない事。」

シャカが2人の変わり代弁します。

「あの・・・もしかして、また着物を着用するんですか?」

「そのようだな、『きもだめし』以来すっかりお気に召されたようだ。」

カミュの質問にサガはげんなりして答えます。

「いいじゃん!カミュ似合ってたしvすっげー可愛かったしさ、俺また見たいもん!」

ミロの言葉に微妙なカミュです。

「そういう事だ。じゃあここに8時に集合するように」

「はーい」

ロスの言葉に皆素直に返事します。

「ところで、皆夏休みの宿題はきちんと進めているだろうな?」

「無論だ。」

「ええ。」

「当然です。」

「やってる!」

「うん、勿論!」

「え?」

サガは耳を疑います。ありえない返事をありえない人物から聞いたからです。

「今、何と言った?ミロとリア」

「何だよ〜俺が宿題しちゃ悪いのかよ!」

「そうだよ!ねえ兄さん。俺もちゃんとしてるよね?」

ミロとリアがサガに言い返します。

「そうなのか?アイオロス?」

「あ?ああ、まあな。」

実はロス、あまり判っていません。

「ほう、ならいい。ふ・・ん、そうなのか・・・」

サガは少し、いえ全然納得いかない様子です。

「じゃあ、お前達遅れないようにしろよ、では解散!」

「ではこれで」

「じゃあまた夜にな!」

そう言って子供達は去って行きました。

「アイオロス、本当にミロとアイオリアは宿題をしているのか?」

「ああ、先日今から宿題をするんだって意気込んでたぞ。」

「ふ・・ん。そうか・・・。」

「じゃあ、サガ、また後でな!」

「ああ・・・。」

サガは1人になると考え始めました。

「なんだか、様子がおかしいな・・・。」

どうする年少組!!敵(先生)を欺くには演技力も必要だ(笑)

続く・・・。